2015年12月5日土曜日

関西支部 ねこだんご

迫り来る年の瀬。
もうなんにもしたくないのに
すべきことだけは沢山あるという現実。
「それは、おまえら人間だけだ。」

さて全ての現実に背を向け、関西支部では
プロペラの表面処理技術の検討を続けています。
適切なカバー材、ベースコート、サンディング、トップコート
を選定することで、繰り返し塗装と磨きの回数を
大幅に減らしたいと目論んでいます。

バルサでプロペラの試験片を作ります。
生地状態で18g。

左:20g/m2            右:25g/m2
肌理の異なるGF2種をウェットレイアップして
重量を比較します。

ウェットレイアップ後の重量は
20g/m2:20g 25g/m2:22g
既に重量差がでています。
また、表面の状態は25g/m2のほうが肌理が粗い分、
サンディング手間、パテ盛り手間がかかります。


次はベースコート材の比較です。
左:ポリエステル白色ゲルコート 右:エポキシ黒色ゲルコート


白色ゲルコートはエアガンにて吹きつけを行いました。
強烈な臭いにクラクラします。中毒中毒。換気が大切。
黒色ゲルコートはスポンジで均一に塗りつけました。

1500番までサンディング。
プラスチック用コンパウンドでフィニッシュした状態です。
黒色のほうが若干傷を取りにくい印象をうけます。
白色は磨きに対し、かなり素直に鏡面が出ます。
白色は膜厚が厚いため、パテ盛り効果も高く、
凸凹を吸収しやすいです。


25g/m2GF+ポリエステル白色ゲルコート: 27g
20g/m2GF+エポキシ黒色ゲルコート: 23g
白色ゲルコートのほうが膜厚の残量を見極めにくく、
削りが甘いために重量が嵩んでいます。
GFによる重量差を差し引くと、ゲルコートの違いによる差は2g程度。

最後に塗装の乗りを比較しました。

シルバーラッカー2度吹き+クリヤ2度吹き
これは明らかにポリエステルゲルコートほうが塗装乗り、
発色ともに良好でした。
今回はサーフェイサーを使用していませんから、
塗装の出来不出来はベースコートと腕前に左右されます。
それでも概ねピカピカには仕上がっていますので、このあと
コンパウンドをかければほぼ満足すべき結果となるでしょう。

現状での結論は、20g/m2GF+ポリエステルゲルコートの組み合わせで
重量トントン、塗装の仕上がりと手間削減は最高となりそうです。
ただし、作業場の埃と換気問題だけはなんとかせねば、、、、、。

2015年11月30日月曜日

11月29日 スカイ・スポーツ・シンポジウム

毎年恒例のスカイ・スポーツ・シンポジウムに行って参りました。

アクティブ・ギャルズ・ファミリーさんはこれまでのブロジェクトの総括を、うちの電装屋さんは昨年に引き続き、航法・計測系統の発表を行いました。



そして夜は忘年会へ。
新メンバーの懐からパイプが取り出されたときは驚きました。





来週は作業場の冬支度。
機体改修とかいろいろやります。

2015年11月23日月曜日

11月22日 2nd TF

2号機 Nextz Avantの第2回テストフライトを実施しました。

今回は天候に恵まれましたが、高速機なので本音を言えばもう少し向かい風が欲しかったところ。
離陸に至るまでの滑走はかなり安定してきており、前回TFの不安を払拭することができました。

冬場は日の出が遅く、滑空場の制限時間との戦いです。
















今年のTFはここまでです。

途中、トラブル対処もあり、今日は時間切れで初飛行は来春の3rd TFに持ち越しとなりました。
妙な機体のクセ、離陸距離の長大化、パイロット・グラウンドクルーの慣れ 等々、課題は山積していますが、年内にこれらを把握できたのは大きな収穫でした。

この冬の間に検討・修正を済ませ、4月から着実にフライトを積み重ねたいと思います。


そして、本日もたくさんの方々にお手伝い・協力いただきました。
寒い中、遠方よりお越しいただき、誠にありがとうございました。
なかなかカッコ良いところを見せられなくて申し訳なかったですが、これからもよろしくお願いします!




作業場に帰った後はすぐにメンテナンスモードに。

来週は東京で行われるスカイ・スポーツ・シンポジウムに参加予定です。
http://www.jsass.or.jp/web/annai/content0271.html

2015年11月8日日曜日

11月8日 Nextz Avant

世界記録挑戦用の2号機「Nextz Avant」がロールアウトし、初の地上滑走試験を実施しました。



富士川滑空場はあいにくの雨模様でしたが、組立から滑走に至るまでの課題を数多く洗い出すことが出来ました。
人力飛行機史上、おそらく最高速となる本機の扱いには、特にグラウンド・クルーについて、しばらくの間、訓練が必要になりそうです。

























次回は地上滑走試験の続きを実施し、初飛行へ移る予定です。

FAI速度世界記録の更新に向け、スリリングな日々がいよいよ始まります。
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本日、応援に駆け付けてくださった皆様、悪天候にもかかわらず積極的に支援いただき、ありがとうございましたm(_ _)m
今後とも何卒よろしくお願い致します。