2014年5月25日日曜日

5月24日 名工大NIEWs 1st Flight

今日は名工大NIEWsさんの初回TF見学のため、飛騨エアパークに行って来ました。

もうすぐ6月になるというのに、標高の高い飛騨では早朝の気温が、なんと2℃・・・
これでもNIEWsのメンバーさん曰く、「暖かい方」とのこと。特徴的な下り坂滑走路といい、なかなか侮れない飛行場です。

 組み立て中に打ち合わせ中のお二人。
手前の移動式ワゴンはTF時には特に便利のよう。うちのTFでもぜひ導入したいと思いました。

 まだ寒い中、飛行場エプロンにて機体組み立て中のクルーたち。

 私は自転車にあまり詳しくないのですが、こういうスタイルのものもあるんだそうで。
アップライト型でアームレスト?のついた搭乗姿勢。人力飛行機ではあまりお目にかからない形式です。フェアリングの投影面積が小さくできそうな感じ。

 空撮用のクアッド・ローター機です。これによりTV局顔負けの迫力ある映像が撮影可能。
GPS搭載で、uncontrolableになった際は自動GO HOMEな機能もあるとのこと。すごい。
なお、システム全体で約30万円とのこと。悩んでしまう絶妙なお値段です。
我々のTFにもぜひ来ていただきたい・・・!
 回転試験中です。さすがに歯とび等は無く、ブンブン回っておりました。

 組立までには色々とトラブルがあったみたいですが、そこはまあ、初回TFのご愛嬌。
臨機応変に対処できるNIEWsさんのポテンシャルが光ります。
そして、「こんな不備があったよ」ということをきちんと記録しているようでした。次回TFでは、よりスマートな運用が期待できそうです。

操舵のニュートラルずれを調整している様子です。
やみくもにフライトを重ねるのではなく、毎回、点検と修正を積み重ねていく様子に安定感を覚えます。

TF開始後は、適宜、操舵系やプロペラ系の調整を行いつつ、滑走試験からジャンプ試験へと移行していきました。
詳しい飛行内容については、NIEWsさんからの発信をご覧ください。


↑こちらは初飛行後のパイロット。驚いたような、不安なような、でもそれ以上に嬉しそうな表情が印象的でした。
これはグラウンド・クルーも同様で、やはり、自分たちの作った機体が初めて浮き上がるのを見た後は、それまでの疲れも吹き飛ぶような、笑顔あふれる雰囲気に満ちていました。

おまけで、未だに腰痛持ちのうちのメンバー。出産祝いの品、ありがとう!

 今回は初回TFということもあり、初飛行の後に、数本飛ばして終了の判断を下したようです。
「あと一本、その一本が命取り」でしたか・・・
ラジコン経験の豊富なチーム監督(?)の方が漏らした格言の下、成功裏に初回TFを終えたNIEWsさんでした。

 次回TFは6月中旬とのこと。今後も期待大のチームでございました。


各地では、今年度鳥人間コンテスト出場チームによるテスト・フライトが本格化しているようです。
なんとなく、今年度は全体的なレベルが上がっているように思えます。
狭い業界の話なんですが、これは少し、面白いことになりそうな予感がします・・・!

2014年5月18日日曜日

5月18日

だんだんと暖かくなってきました。絶好の作業日和です。


今夏の鳥人間コンテストに向け、各地では出場チームによるテストフライトが本格化してきました。
Youtube等にアップされるTF動画が週末の楽しみになりつつあります。

さて、こちらは地味な作業が続きいています。現在は1号機の主翼修復、2号機の設計作業が進行中。

こちらは2号機のモックアップです。



発泡材で整形した背もたれ、クランク位置の調整アームを追加しました。
(黒いのは既製品のクッション材)
もう一度、パイロットに乗ってもらわないと、座席位置は最終決定できないようです。

一方、1号機の主翼修復はリブ付けに入りました。
1号機の主翼桁は多段階・部分積層のCFパイプを使用しているため、断面が楕円形状になっています。真円の桁穴では隙間が出来てしまうので、上の写真のような、少々複雑な形の桁穴を開けています。 この作業がまた面倒くさい・・・

 主翼桁にリブを通した姿です。
リブの桁穴は翼厚ギリギリに設定しているので、上面・下面に補強板をかましてやらないと、桁に通した時点でリブが歪んでしまいます。
リブキャップ等の補強材が取り付けば、上面・下面の補強板は用済みとなります。


おまけ:うちの作業場のツアー映像。携帯で撮ったので画質悪いですが、お暇ならどうぞ。
     (掃除しないといけないね・・・)
 

2014年5月12日月曜日

5月11日 その2

◇後縁用高精度スタイロ三角材の作り方
 これまで後縁のコア材はリブの後縁補強材をガイドにしてリブ付け後の空中作戦で切り出していましたが、やっぱり精度がイマイチなので一念発起してテンプレートを専用に起こして機ってみました。

上面側カット

前側端面&下面側カット
  角部のポケットがポイントです。

切り出された三角材は後縁側が少し余り、糸を引いています。
角の切り欠きはトリミング用のマーキングです。

後縁側と前側端面のバリをトリミングして完成
 今までのやり方に比べて材料歩留まりが悪化してますが、精度が格段に良くなっています。






5月11日

2年9ヶ月ぶりに3回目の主桁荷重試験を行い、1号機主桁の強度・剛性を確認ました。
 
(1) 主桁自重のみ
 内翼-外翼の接合部ガタが大きそうです。

(2) 1G
 飛行中とほぼ同じ反り具合です。

(3) 1.5G 
 たわみ計測の様子です。


 ◇1.5G時の主桁差込部拡大 
  圧縮側の反対側に1.5mmほどの隙間が見えます。
  カンザシの嵌めあい調整が必要かもしれません。


◇変位計測結果
 今回は翼端変位を計り忘れてしまいましたが、荷重点の変位は過去2回とほぼ同等で桁自体は問題なく使用できそうです。
 

2014年5月10日土曜日

5月10日

ヤマハ エアロセプシーさんのFAI世界記録飛行(距離部門)の見学に、富士川滑空場に行ってきました。
・・・が、天候不適ということで明日に延期に。
筆者は残念ながら明日の見学にはいけませんが、世界記録樹立を祈念いたしております!

ところで、上の写真でも分かるかと思いますが、富士川滑空場の川サイドにテトラによる護岸工事が施されていました。南海トラフ地震の対策でしょうか?
 


本日は東京大学さんと東海大学さんのTFも行われていました。
特に東海大学さんの機体形状は面白く、脚が長い低翼式の人力機でした。今後も注目です。

最後に、TFの運用方法について、ひとつレポートを書きました。
私の経験則から来るもので、いい加減なものですが、何かのお役に立てば幸いです。

TF運用法_低速時のテール保持ランナーの役割について_TeamF

(当ブログ右下のDOCUMENTリンクからも閲覧可能です)