2021年4月3日土曜日

クランク新造

春になってTF再開の季節となりました。

新メンバーも加入したりと実はちゃんと活動しています。現在は速度世界記録に向け、主に2号機の改良を続けています。

その一環としてクランクを自作。7075とCFクロスです。アームが平らなのでセンサが貼りやすいと思います。

駆動系ギヤボックスも外して、クランクと共に梱包しました。校正のため電装担当へ送ります。

次回TFは4/18の予定です。機体改良のためのデータ収集や新たな試みにもトライする予定です。








2020年9月26日土曜日

飛べない間にやること

 ご無沙汰しています。

鳥人間コンテストの特番の放送がありました。大会がないのは残念でしたが凝った作り面白かったですね。

ロケ地にもなっていた富士川でテストフライトしている弊チームですが、夏にはコロナも落ち着くかなという希望もかなわず、機体はこの通り積み込み準備をしたまま眠っています。




とはいえ通常はテストフライト(主にパイロットの練習)とメンテナンスに明け暮れるところ、考える時間が出来ました。

と、いうわけで雑談の中で出た話「時速50km/hでの翼の表面を見てみたい」という話を進めることに。

私たちの機体Nextz Avantは世界記録を視野に入れた高速機ですが、表面は軽量なスタイロフォーム・フィルムなど。狙った速度で変形やしわの発生がないかは、確認できていません。とはいえ風洞実験に掛ける設備もお金もない。さてどうするか。





車載した試験翼をウェアラブルカメラで撮ってみることに。ダウンフォース用の翼を付けた車は数あれど、揚力を生む翼を積んだ車はそうそうないはず。

これで富士川滑空場の滑走路を疾走します。折れたり飛んで行ったり・・は無いはず。どれほどの知見が得られるかは未知ですが、テストフライト再開の楽しみが1つ増えました。

ちなみに後部座席からのぞくと、ちょっとした旅客機気分を味わえます。


細々とした活動ですが、もう間もなく試験飛行再開できるかな、と思案中です。(密は避けつつ・・)

情報発信は引き続きTwitter(https://twitter.com/TeamF_WR)からになります。

テストフライト見学のご連絡なども、こちらへお願いします。


ではまた。

2020年5月11日月曜日

番外編:ハンドランチ

人力機の整備がひと段落してきた2年ほど前から作り始めました。
主エネルギー源が人力なところに親近感があります。材料、製作方法等が人力機に近いものがあるので、人力機の材料を流用したり、逆に人力機に製作方法を応用したりしています。

現存の3機の紹介
・スモール
  翼幅:1050mm
  翼面積:14dm^2
  重量:172g
昨年のテストフライトで飛行場に持っていき、主にTF後に飛ばしていた機体です。
体験機としていろいろな人に貸しました。落としたり、ぶつけたりで破損と修復を繰り返して満身創痍ですがまだ飛べます。

・ミドル
  翼幅:1250mm
  翼面積:16.2dm^2
  重量:181g


アラミド直貼りのテスト機です。車のシートを倒さずに非分解で運べるサイズで計画しました。使用したアラミドクロスは1号機NextzPlusのエルロンの残材です。主翼の仕上がりがいまいちでしたがまあまあ飛びます。メカ室の最前部に入っているのは高度ロガーです。適当なものが見つからなかったのでArduino互換機を使った自作です。展開すると下の画像のようになります。これをZ型に折りたたんで収納しています。

風の調子がいいときのログの一部です。

・ラージ
  翼幅:1500mm
  翼面積:20.6dm^2
  重量:252g(カメラ搭載時)

フルサイズのテスト機です。テールブームに主翼接合部のステー用パイプの残材を補強して使ったのですがまだ剛性不足のようです。フラッペロン舵面も剛性不足でフラッターが起きるので作り直したいところです。
 ペイロードとスペースに余裕があるのでカメラを積んで飛ばしました。使ったカメラはこれです。

前方ビュー

後方ビュー

ランチの瞬間はこんなにテールがしなっています。


コロナ自粛の夜明けが見えつつあるので、もうしばらく辛抱すれば人力機のテストフライトも再開できると思います。それまではこうやって一人でフライトを楽しむことにしよう。


2020年4月26日日曜日

自粛の春

今年はこれがGW後から稼働する予定でした。

しかし現状は・・・。
TF自体は密にはならないと思いますが、この状況で多人数が方々から集まるのはよろしくないのでTFはしばらく自粛します。再開は状況を見て判断します。少なくとも学校が再開してからでしょうか。


2020年4月16日木曜日

冬の活動まとめ

こんにちは。すっかり更新が途絶えていました。(PCキーボード不調につき・・)

本来はそろそろテストフライト再開・・のはずがこんなご時世ですのでいつになるやら。
とりあえず、冬の間の作業をまとめてお茶を濁します。
今回は主翼補修とフェアリング改造(途中)について。

①主翼補修
19年に2回飛行した"Nextz Avant"ですが、無事故で終えたとはいえ細々と折れたり剥がれたり・・ということで、翼はフィルム全剥がしで点検・補修です。開けてみると古傷も多数。15~16年には結構転んだりしていたみたいなので、当然ですね。
地味な作業ですが、

補修



フィルム貼り直し




スキーに行ったり(暖冬で大変でしたね)



補修



フィルム


の繰り返しで完了。


②フェアリング改造
少しお遊び的に、空気の取り入れを変えてみることに。

2019年(青がin 緑がout)

2020年はというと・・
こうしたい。


本機は速度記録挑戦用ですので空気抵抗は大敵になります。手っ取り早いのは穴は1つも開けない・・なのですがそれではパイロット(=操縦士+エンジン)がパワーダウンしてしまうので、最低限は換気します。換気がないと窓も曇りますし。

19年は前から入れて後ろから抜く・・でした。ノーズ付近は風も乱れず加速しているところなので、パイロットの冷却に有利です。鳥人間の飛行機も最近はみんなここらへんになりましたね。(上か横か・・はありますが)



ただし高速機にとっては本来ここは1つも穴をあけたくないところ。ということであまり抵抗にならない(はず)のところから吸気します。
風はゆっくり入るようになるので冷却には不利ですが、短時間しか飛ばない飛行機なので問題ないでしょう。
鳥人間の機体の優先順位が 冷却=換気>空気抵抗 だとしたら、
この飛行機では 空気抵抗>換気>>冷却 です。

まず取り入れ口の工作。実は従来も小さいのがついてましたが、大型化します。
2012年の東北大がこんな感じでしたね。



ここまでは簡単。

問題は天井。上から入れた風を一旦前に吹き出して窓の曇り防止を兼ねよう・・という狙いなので、天井の中を前方まで導風してやらないといけません。

ダクト付き天井。作業場にパソコンを持ち込んでうんうん悩み、


ニクロム線でダクトを切る作戦で製作しました。治具はこんな形。
カットするとこんな感じです。前後に4パーツに分かれています。



天井にはここから空気が入って

天井先端から吹き出します。

そして組付け。


穴無しノーズも



まだ改造は続きます。


今年の鳥人間コンテストについて。
大会中止、しかも大半のチームが活動不可能、というのは過去記憶がありません。
特にこの大会に青春を捧げていた学生の皆さんの気持ちは、察するに余りあるものがあります。
完成間近の機体から遠ざけられ、晴れの舞台がなくなって悔しいと思います。悲しいと思います。
おまけに来年はどうする!とか、ノウハウが!引継ぎが!みたいな声が外野からいっぱい飛んできて苦しいと思います。(周りはなるべく静かにしてあげましょうね)

この状況がいつ収束するか今はわかりませんし、これからのことは誰も正解はわかりませんが、皆様の活動が今後どうなるとしても、ここまで飛行機を作ってきた努力と経験は長い目で必ず役に立つと断言します。

今後、大会に向け頑張ってきた皆さんが少しでも納得できる形になるよう、また皆さんと飛行場でお会いできることを切に願っています。


さて、皆様なかなか活動できずもどかしいと思います。活動や機体に関する質問があればこのブログに書き込んでもらうか、twitterアカウント(@TeamF_WR)までお気軽にご連絡ください。

それでは






2019年9月21日土曜日

9月21日 人力ヘリコプター YURI-1 公開

岐阜かかみがはら航空宇宙博物館にて人力ヘリコプター YURI-1が限定公開中です。
Team Fも修復に参加しました。
今回が最後の公開となるとのこと。非常に残念です。

本日は精巧なミニチュア模型も展示され、老若男女多くの方がYURI-1の各所に施された工夫に唸り、楽しまれていました。

9/21〜23の三連休限定の公開なのでお見逃しなく!

博物館公式ページ






2019年9月16日月曜日

ゲストパイロット搭乗企画終了(一応) 2号機整備

去る9月8日に毎度お世話になっている富士川滑空場へ。
今回はゲストパイロット搭乗企画の最終回です。

台風上陸の半日前でしたが、まさかの好天。今年一番のコンディションに恵まれました。

今回のパイロットは
・井上 周さん(元つくば大学パイロット 現CRe:ATEパイロット)
・内田 啓介さん(元大阪工業大学メンバー/現Umeda Lab.設計者兼パイロット)

まず井上さんから。豪脚パイロットに期待が高まります。
結果は操縦、パワーともに慣れたもので、悠々と滑走路を使い切るフライトを見せてくれました。数本飛び、「まだまだ余裕あります」と恐ろしいコメント。高速機ゆえかなりパワーを要求する機体のはずなのですが・・・笑



次に内田さん
今年の鳥人間コンテスト滑空機部門王者のフライト。
パワーがやや足りずヒヤヒヤのフライトになりましたが、さすがのコントロールで立て直しました。来年の鳥人間コンテストではディフェンディングチャンピオンとしてフライトする彼ですが、今回の経験はプラスになるでしょうか?

これにて1号機を使用した複数名搭乗の活動は一旦ひと段落の予定です。(番外編があるかも?ですが)
せっかくですので正パイロット以外で今年飛んだ人たちのまとめをば。

1.巴(Team 'F' 2ndパイロット / 元東北大学Windnauts製作メンバー)
二番手パイロットして昨年末より練習開始し、今や安定の飛びっぷり。テストフライト前日にはよく富士山をロードバイクで登っています。ちなみに気象予報士の資格持ち。



2.石川(Team'F' 代表兼設計者 / 元東北大学Windnauts設計者)
Team'F'の代表にして設計者も、パイロットを務めるのは学生時代を含めても初。
機体の隅から隅まで知り尽くし、テストフライトに備えて脚も鍛え、安定のフライトでした。



3.桂(Team'F' メンバー / 元東北大学Windnauts設計者 / 某滑空機チーム設計者)
筆者です。代表の石川から「2週間後に飛んで」と言われるまで全くと言って良いほど準備ができていない体たらくでしたがなんとか減量、パワー、操縦練習を間に合わせ無事にフライト。時間ができたら飛んだ感想でもアップしようかと思いますが、とにかく最高に楽しかったです。



4.古永さん(元名古屋工業大学NIEWsパイロット)
Team'F'メンバーでは?というほどよく機体整備やテストフライトを手伝ってくれる彼。
パワー、横風への対処、ランディングの綺麗さは流石。これまで飛んできた機体との比較から的確なコメントを残してくれました。



5.渡邊さん(BIRDMAN HOUSE 伊賀パイロット)
今年の鳥人間コンテストで史上初の60kmフライトを達成してから半月後のフライト。
普段乗っている長距離飛行用の大型機とは正反対の小型高速機にもかかわらず、S時フライト中も終始最小限で滑らかな操舵。そして余裕の脚力。テレビでは工作機械にフォーカスされがちな彼のフライトですが、まずパイロットとしての操縦、パワーがずば抜けていることを大勢のギャラリーを前に見せつけてくれました。



6.大木さん(みたかもばら下横田パイロット)
鳥人間コンテスト滑空機部門では言わずと知れた絶対王者にも乗っていただきました。残念ながら浮上ならず、でしたが聞きなれた掛け声と、大木さんがプロペラ機に乗っているという事実だけで大盛り上がり。リベンジに期待しています!


そして作業場では2号機の整備。1年以上眠っていただけに、あちこちに汚れが溜まっています。また以前に数回飛んだ際の破損箇所もあり、四苦八苦しながらの修復です。







次回テストフライトは2号機の修復と相談にはなりますが、決定次第公式Twitterアカウント  @TeamF_WR  からアナウンスします。